わたしは創作活動においても人間としても『質の良いもの』を目指している。
最近はどの分野においても、中身ではなく値段などが重視されて全体の質が落ちていってしまっている気がする。
時代の流れ的に仕方ないことなのかもしれないけれど。。
少し寂しく感じてしまう。
わたしの中で『質が良いもの』とはそのものの中に魂や想いや愛がこもっているものである。
だから『質が落ちる』とは愛や温もりが減っているという感じかな..
利便機器が増えて人類は幸福になったのか、苦しくなったのか。
スマホも有り難いし、なくてはならないものになったけど画面の中で全てが完了してしまって人間の『五感』はどんどん閉じていってしまっている気がする。
セルフレジになり人との対面が減り、作らずともレトルト食品で済む。掃除はロボットがしてくれて、近くのコンビニさえ歩かず車で行く。
音楽も本も画面の中で見て聴いて、空を見るより一日画面を見て終わる。
確かに『楽』だけどこれって本当に幸せなのかな..?
『あの頃は良かった』『昔は楽しそう』と感じる人が多いのはきっとまだ五感をたくさん使った生活をしていたからだろう。
画面ではなく目の前のものに触れる、聴く、見る、話す、歩く、感じる、、
五感をたくさん使って生きる方が幸福度は間違いなく上がると思う。
わたしはアートや音楽だけでなく、どんな仕事でも『五感』を強化させることや、当たり前の生活を丁寧にちゃんとやることが物事のクオリティに繋がっていくと思っている。
だからわたしはいいものを創るために、がむしゃらに身体にムチを打ってやるのではなく
当たり前の生活を丁寧にこなしながら『自分を整える』ことを一番大切にしている。
自分の心身が整っていないと、いいモノを創ることや良い仕事は出来ないと思っている。
ちゃんと睡眠をとる、栄養のある旬の物を作って食べる、身体を動かし柔軟性を高める、車ではなく歩く。深く呼吸する。自然に触れる。
こうやって書くと人間としてなんとも当たり前のことだが、現代人はこの当たり前が中々出来なくなっている。
夜中まで無理して作業してしまったり、疲れているのに旅行に行ったり動いたり、当たり前の生活は後回しにしてご飯や掃除を疎かにしてしまったり。
結果それでは悪循環でいいモノづくりや仕事は出来ないと思う。
自分の心身が整っていて、自分の心に余白があるからこそ新しいアイディアが生み出されたり、丁寧な仕事ができたり、効率よく動けるのである。
当たり前のことを当たり前に毎日やることって意外に出来なかったりする。
でもいい作品を創るために、そして深みのある人間になるために、わたしは日々の当たり前の生活を一番大切にしている。
早く作品を創りたい!と思う時も、必ず創作活動の前に柔軟性を高めるヨガをして呼吸して整えることを優先したり、
自分の身体の声を聴いて少し疲れているな..と思ったら、やりたい気持ちを抑えて次の日にする。
なんだか時間を無駄にしたようで、実は逆。
心身を整えた時の方が短時間で集中していいモノづくりが出来たりする。
だからわたしは時代に逆らって、これからも『質』の良いもの創りを追求していきたい。
当たり前のことを丁寧に楽しんで大切にしていきながら
下手でも、温もりや心を感じられるアートを創り発信していきたいなぁと思っている。
温かい世界になりますように。
ちなみに今日書いた内容は小説『ダーマ』にそんな内容をたくさん散りばめて書いているのです。
興味ある方はぜひ読んでみてくださいね。